No.11 栃木県の「レモン牛乳」

 正式名称「関東・栃木レモン」通称「レモン牛乳」というこのドリンク、「関東・栃木」と大きく謳っているのであるから「関東・栃木」でしか売る気がないという強い信念が伺えてアッパレである(関東というのが余計な感じもするが)。
 漫才コンビのU字工事が、出身の栃木を宣伝する時に盛んに宇都宮餃子と、この「レモン牛乳」を宣伝していたので、名前とパッケージだけは記憶に残っている方は多いのではないだろうか。   
 栃木県民なら幼少の頃から親しみのある、それこそ生涯関東北部地区にいるかぎりは飲み続ける一生もののドリンクと言っても過言ではないだろう。ただ、飲んだことがない日本人でも、話を聞いただけで味が想像できるドリンクなのである。そう子供の頃飲んだ「フルーツ牛乳」とバッティングしそうな感じの飲み物と誰もが考えるのではないか。
 私も存在を知っていたがまだ一度も飲んだことがなかった(こりゃいかん)。これだけ有名になったのだから、どこかスーパーに置いてないかと探し回ったがなかなか無い(これでイイのだ。探しているのに矛盾しているようだが、東京などに出すことはない)。そしてやっとのことでゲットして帰宅。
 早速口を開けグラスに注ぐ。「おー鮮やかなレモン色」と心に呟き、一口飲む「おー甘い、甘い」。想像した通り「フルーツ牛乳」のレモン特化版。流石に「甘すぎて」糖尿病の私には危険過ぎるドリンクなので飲むのは止めたが、病気でなければゴクゴク喉を鳴らしてのんだであろう(ツライ)。ただ、子供の頃の記憶が蘇えってきそうな昭和のドリンクであることは間違いない。このドリンク、私が御託を並べるよりもパーケージにちゃんとどんな飲み物かが記載されているので、最後にこれを掲載して筆を置くことにする。

  • 昭和の戦後まもなく誕生した乳飲料。
  • 甘いものが貴重な時代、子供にとっては特別な日に給食に出される贅沢品でありました。以来、人気は衰えず懐かしい栃木の味として長い間親しまれてきました。
  • ミルクのまろやかさに加えほんのりと甘酸っぱい香りとともに広がる甘さがあり、それはなんだか無性に懐かしい初めて飲んでも、そう感じてしまう不思議な魅力があります。

 牛乳やコーヒー牛乳に懐かしさを感じないが、「フルーツ牛乳」には懐かしさを感じる私たちがいる。それと同じ感覚が「レモン牛乳」にはあるのだが、大手食品会社の「フルーツ牛乳」はもう絶滅危惧ドリンクになりそうだが、この「レモン牛乳」は関東北部の人々にズ~っと飲まれ続けることであろう。マイナードリンク強(つよし)である。

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