No.124 大阪府大阪市浪速区難波の「豚足のかどや」は大阪の初めと終わりと称する人がいたが、確かに同意せざるをえない。そして、ジジイは唇よ熱く豚足を語りたくなったのである(真知子のように…)。

 65年生きてきて驚くということは多々あったが、<ほんとう>に感動するということは少なかったような気がする。そして、後(のち)の短い余生、心から<感動>することがあるのだろうかと諦めかけていたが、来たのである、感動が…その感動は大阪難波の地の出来事だった。
 前回の大阪上陸から早3年(No.66,No.67,No.69,No.70,No.72,No.74,No.75,No,80)、今回は上陸ではないのである。西国拠点の舞子(前回No.123)から電車で50分(快速)、十分通勤圏の場所からの大阪訪問。これを上陸とは言わんなと前回よりも足取り軽く大阪を散策するジジイなのである。そして、前回行きたかったのだが、縁がなかった店からと早速訪れたのが「豚足のかどや」さん。この店、関西の上戸でホルモン好きなら知らない人はいないだろうという有名店。しかし、普通のホルモン焼き屋とは、チト、いや全然違うのが、この店なのである。何が違うのか、「豚足」が売りだと言うことである。まず日本中に「豚足」が売りなどの店は探しても見つからないだろう。東京でも聞いたことはない。確かに焼肉屋や韓国・朝鮮の家庭料理屋では「豚足」のメニューはある。しかし、あまり食べているのを見た時がないのである。私も嫌いではないが、それほど好きこのんで食べることはない。豚足の身や皮が硬く、豚足自体に余り味がなく、何だかタレだけを舐めているような感覚が否めないからである。それで、タレがマズイとなれば最悪の結果をもたらすので、よほど薦められれば別だが自ら注文することのない一品である。このような人は多いような気がするが如何であろうか。こんな人が好んで食べない「豚足」を看板メニューにしている店の豚足とは、どんなものなのか、馬鹿だが好奇心だけは旺盛なジジイにとって、食べなければ死ねないという決意を持った訪問なのであった(本当だヨ)。

 さて、「かどや」だが、店は難波駅の象徴、南海難波駅や高島屋ビルに程近い(4分ほど)一等地に店を構えている。周辺に焼肉・ホルモン焼き屋が多く、鶴橋ほどではないが元は多くの在日韓国・朝鮮の方々が商いしていた場所だったのが想像できるが、何せ一等地、地上げなどで多くはこの街を去って行き、この場所だけが残ったのではないと思われるような所である。まあ「大阪焼肉文化」の形成に一役買った場所と言ってもよいのではないだろうか。地下鉄四ツ橋筋線3番出口を出て、路地に入り1分ほどで店を発見する。開店(11:00)時間から20分ほど過ぎていたが、待ちは一人で、すぐに入店(ラッキー)である。厨房をカウンターが囲み、左奥に卓子がある。右側のカウンター奥、一つだけ空いている席に通され、後ろの壁に荷物を掛け着席。さて、気を引き締めて店内の様子を伺う。何せ、こういう店の初参戦は緊張するのである。周囲には黒帯の呑み助が多く、その所作が郷に入っているので、真似ようなどと思うと、こいつは素人だという暗黙の視線に注がれる。また店に馴染み客だけが分かる符丁があったりすると大変なのである。そう*東京葛飾区立石の「宇ち多」のような飲み屋。こういう場所は、まず変にカッコをつけることなく、初めてだということをさらけ出すのに限るのである。

とにかく、豚足と千枚刺しは名物(これとスープ―無料)<この三品をかどやの三種の神器と名付けたい>だということは知っていたので瓶ビールとその二品を注文。ビールとともに青ネギがタップリ乗っかった豚足のタレが登場。箸で少し舐める、辛みそで少し酸味がある。なかなか結構なお味のタレである。そして千枚刺しとタレ(ごま油胡椒)が目の前に。実は千枚刺しは私の大好物で、焼肉屋では必ず注文する品。東京では白千枚を食べることが多いが、関西は水っ気が少ない粗目の千枚が多いようだ(鶴橋もそうだったー後日投稿)。千枚を口に入れる。千枚自体には味はないのだが食感が溜まらない。それをビールで流す。結構結構結構な塩梅。厨房越し、向かいのテーブル席では、まだ昼前なのに、すでに出来上がった常連さんたちが賑やかに飲んでいる(イイねである)。私の右隣には、こちらも常連さんなのだろう30代後半か40代くらいの男性が店員さんに冗談をかまし、かまし豚足にくらいついている。左では私の同じくらいの紳士が静かに飲んでいる。さて、こちらのメインディッシュ、世間で噂の豚足が登場。かなりの量である。だが、いつもながら「豚足」のゲテ物風情は変わらない。それでは、まずはタレに付けずに皮を口に入れる、すぐに皮が口の中で溶けてゆく。アレ、今まで食べていた「豚足」と明らかに違うのである。次にタレを腹にタップリ付けて食らいつく。何という柔らかさだろう。そして、トロトロと溶けてゆく感じも今まで食べていた「豚足」とは別物である。旨い、極力旨いという表現は使わないことにしているが、使わざるおえないほど旨いのである。またタレ(ステンレスのポットに入っているので追加はいくらでも可能)も申し分なく、ネギ好きの私のためにあるような量である。お隣の紳士はネギとニンニクを追加、私もマネしてニンニクとネギを貰う。そして、手のベトベトを、お手拭きでふきながら貪り食べているジジイがそこにいたのだった。紳士の皿を見ると、ほんとうに美しく骨しか残っていない。

これぞ黒帯、私もきれいに身をと舐めるように食らいつくが何とも無様な姿をしている。これも年季がいるのだろうな、と妙に納得していると、お隣の中年は、スープ半分などと言って注文している。無料のスープなど量などたかが知れているだろうと思うのだが、後からその理由が分かったのであった。感動と喜びで一杯になり、お酒を追加。串焼きも食べておかなければと、皮とココロ(肝)とハツを注文したが、何と3本しばり、さすがにジジイで糖尿症、これは良くないなと思いながらも必死に食らいついたのであった。因みにやきとんは、普通であった。さてここで〆のスープをと注文。鳥スープのようなものかなと思いきや、まさにコーラーゲンタップリの豚足スープ。この濃度は、今までに体験したことのない未知のスープだと批評しておこう。隣の中年男性が、半分と言った意味がここで分かったのであった。お店は決して悪くないのだが、この後、私の体は食べすぎとニンニクとコラーゲンで、狂いだし1日奇妙な熱を発していたのであった。これだけ飲み食いして5,000円、黒帯の方は豚足と千枚刺しで飲んで2,000代で収め仕上げるようである。次回は、もう少しこなれた飲み方をしようと反省した次第である。しかし、この店、大阪を訪れた際には一度顔を出す価値がある店であると東国の人にお伝えしたい。東京にこんな店あらへんで、ほんまに。私はまた東京帰りにも寄ろうか思案橋なのである。宣伝しておいて何だが、もうお客さんが増えてほしくないし、絶対に店のチェーン店化などしてほしくない店のひとつである(ラーメン神座がオーナー聞いたので心配である)。大阪のためにも、特に東京などに進出したらダメダメよ、なのである(ここだけを目当てに大阪を訪れる人がいそうなので…)。

*東京葛飾区立石「宇ち多゛」―東京で一番有名な「もつ焼き」と言って過言ではない店。品を注文する時に独特の符丁があり、初めて入店した人は戸惑うため、周囲のベテランに教えてもらいながら飲まなければならないという独特のスタイルを持った店。しかし、符丁を覚えて、店のシステムに慣れてしまうと、居心地のよさに何度も通わざるをえなくなるという麻薬のような店と言われる。煮込みは東京五大煮込み(大はし<北千住>、岸田屋<月島>、山利喜<森下>、大坂屋<門前仲町>のひとつに数えられている。

宇ち多゛(うちだ)
ジャンル もつ焼き、居酒屋

お問い合わせ      
03-3697-5738     
予約不可

住所      
東京都葛飾区立石1-18-8 仲見世商店街
交通手段             
京成押上線 京成立石駅南口から、徒歩1分
京成立石駅から62m

営業時間             
月・火・水・木・金
14:00 – 19:00

10:00 – 12:00
日・祝日  定休日

営業時間
売切れ次第営業終了
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

支払い方法          
カード不可
電子マネー不可
QRコード決済不可

豚足のかどや
ジャンル 豚料理、もつ焼き、居酒屋

お問い合わせ      
06-6631-7956     
予約不可

住所      
大阪府大阪市浪速区難波中1-4-15 南松竹マンション 1F
交通手段             
地下鉄四ツ橋筋線31番出口徒歩1分
南海難波駅徒歩4分
近鉄難波駅徒歩6分
大阪難波駅から224m

営業時間             
11:00 – 22:00
L.O. 21:30
定休日  なし(2025年2月から)

支払い方法          
カード不可
電子マネー不可
QRコード決済不可

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