No.69 大阪府大阪市中央区の「たこ焼き道楽 わなか」なんば店、私にはただのたこ焼きでしかなかったのである。スミマセン。(大阪上陸編4)

 ホルモン焼きマルフク(No.68)を出て、あべのハルカスまで、腹ならしに歩こうと、ビルの方向だけを頼りに商店街(新開筋商店街)を歩く。金曜の午後なのに、人通りが少なく、ほとんどのシャッターが降ろされている。営業しているのは昼カラオケのスナックと装飾過多の居酒屋(何故か東南アジア系の女性が呼び込みをしている)がポツリポツリとあるだけで、異様な空気感を漂わせている。また、大阪はアーケード商店街が多く、それが修理もできず、錆びつき、時代かかったままの状態で、やけに萎びた雰囲気醸し出し、逆に入ってくるものを阻んでいるように感じさえするのである。はっきりいって終わっているのである。そして、なぜだか闇雲に長いのである(大阪の商店街はどこも長い)。数十分歩いていると、一層独特の空気が漂いだしてきたように感じたので、周辺を伺う。右に目を向けると、長屋のような建物が続き、店名が書かれた小さな白黒看板が列をなして並んでいる。目の前には「北門」という書かれた木の柱が…。興味本位でオジサン、そちらのテーマパークのような空間に足を運ぶ。スナックなのか飲み屋なのか、普通ではない<氣>を醸し出しているのは確かである。ふっと「飛田」という文字が私の頭に浮かんでくる。あーここが「飛田新地」なのかと、たじろいだが、一瞬カメラをポケットに入れ、すぐ気をとり直す。知らない内に、かの有名なチョンの間・飛田ワールドに足を踏み入れていたのである。ここは編集者、好奇心で店の中をチラッと覗いてみると、女性が一人物憂げに椅子に腰かけている。昼間でなく、夜なら、ひょっとすると…。そんなことはない、糖尿なのである。諦めて社会科見学ということで周辺を冷やかして、飛田を後にしたのである、残念無念(関連記事「十郎の溶けて流れて」飛田新地で考える参照)。近いと思ったが、あべのハルカスまではかなりの距離があったように感じ、到着したのは良いが、疲労困憊で、足はガチガチ、それ故日本で一番高いノッポビルの展望台には上らず、大阪下町散策にピリオドを打ち、一日目の夕食場所、難波に向かったのであつた。


 さすが、大阪一の繁華街、難波は人で一杯。まずは定番の戎橋で、グリコの看板を眺め、かに道楽本店のカニさんが健在なのを確かめて、昔この周辺を書店営業したなと懐かしみながら街を徘徊したのであった。ただ、さすがに体力消耗、足はガタガタ、難波はまた明日もあると、ディナーの場所を探しながら、ぶらぶらと歩きながら見つけた先が「炉端焼き たぬき茶屋」(このへんの事情は、「大阪の居酒屋」<番外編>で詳細を後述ご報告いたしますので、ここでは割愛させていただく)。この居酒屋を腹八分目にして、本日の夕食の〆に向かった先が、誰しも認める大阪のソウルフード、たこ焼き屋。その中でも特に有名な「わなか」(なんば店)で本場の味を舌鼓しようと向かう。かねてから、大阪人は何で、こんなにたこ焼きが好きなのか、疑問を解消しようと相成った次第である。この「わなか」なんば花月劇場前の千日前店を本店に大阪に10店舗以上あるチェーン店。大阪では一番有名で美味しいと言われている店である。さて一皿(8個-500円)を買い、横の立ち食い用のテーブルへ。一口頬張ると、熱い。評判ほど外はそんなにカリカリではない。中はとろけるような柔らかさ、ソースも良いが、オジサンには、ただのたこ焼きでしかない。銀だことは明らかに違うが、京たことの違いが分からない。そもそも、たこ焼きなどは、半年に1回食べるか食べないか(普通の関東人はそんなものでは)なので、旨いとは思うが、ただのたこ焼きでしかないのである。それでは、また食べたいかと思うと、機会があればねという、大阪人には?と思われるかもしれないが、やはり60歳越えた大人が頻繁に食べるものではないような気がするのである。これ子供や若い人の食べ物ではと、大阪では大の大人がホントに頻繁に食べているのか疑問が募るばかりで、疑問解消にはなりませんでした、悪しからずお許し下さい。申し訳ないので、「わなか」さんの公式ホームページから宣伝文を掲載させていただく。
 「そのままでもおいしい、わなかのたこ焼の秘密は生地にあり。キメの細かな小麦粉、程よいダシと塩味で絶妙な味に。創業時から研究を重ねいくつでも美味しく食べて頂きたい。そんな思いが詰まっています。薬味は『ねぎ』 紅生姜ではなく無着色の『塩生姜』カリっと食感を生む『天かす』そして旨みたっぷりの主役の『たこ』熱伝導率の良い銅板で強火で一気に焼き上げることで外はカリっと、中はとろりとろける食感に。仕上げの味付け 定番の『特製ソース』わなかと言えば。とお客様からお声を頂く生地の旨みと食感を楽しめる『釜炊き塩』『だし醤油』『ピリ辛ソース』『ポン酢』等すべて生地に合うものを厳選しております。」
 炭水化物がズッシリと腹に溜まるとともに、食文化の違いをまざまざと感じながらホテルに帰宅したのであった。因みに東京進出第1号店(小岩)は、残念ながら閉店してしまったようである。大阪上陸1日目、濃度の濃い日を過ごさせていただきました。こりゃ爆睡じゃ-。

たこ焼道楽 わなか なんば店
ジャンル:たこ焼き
お問い合わせ:06-6631-5920
住所:大阪府大阪市中央区難波3丁目7-24
たこ焼道楽 わなか なんば店
交通手段
南海なんばを背に戎橋筋に入り、丸井を過ぎて二本目の路地を左へ折れ、手前側。蓬莱の向かいに位置。大阪難波駅から216m
営業時間:10:00~22:00
日曜営業
定休日:無休

炉ばた焼 たぬき茶屋
ジャンル:居酒屋、ろばた焼き、魚介料理・海鮮料理
予約・お問い合わせ:050-5868-8067
予約可否:予約可
住所:大阪府大阪市中央区千日前2-6-9
交通手段
大阪メトロ 御堂筋線なんば/ 徒歩3分
大阪メトロ 堺筋線日本橋/ 徒歩5分
近鉄難波線 大阪難波駅/ 徒歩3分
南海本線・南海高野線 難波駅 / 徒歩7分
JR 難波 / 徒歩10分
なんばウォーク25番出口すぐ!近鉄日本橋駅から163m
営業時間
全曜日/16:00~23:15(L.O.お料理・酒類共に22:45)
定休日:火曜日

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