No.42 熊本県熊本市の「マルメイナポリタン」とNo.18「ソフトスパゲッティ式めん」軍配はいかに?

 No.18で紹介した島根県出雲市「ソフトスパゲッティ式めん」が妙にまた食べたくなってきたのである。そしてデパートの物産店に行き、ひょっとしたら「ソフトスパゲッティ式めん」があるのではないかと物色していたら、熊本県産品が並べているところに、あったのである、それが?早速6つほど買い込んで、よしランチは久しぶりに懐かしのナポリタンだと自宅に帰り、テーブルにそれを出すと、あれ、何か違うのである。確かに袋のデザインの色と、中身の麺と小さなソース袋の様相はほとんど同じなのだが、品名が違う。何だこれはと思いながら、舐めるように商品を見ると、「ソフトスパゲティー式めん」ではなく「マルメイナポリタン」と表示。バカな私もやっと違うものを買ってきてしまったことに気づいたのである。ここバカは立ち直りが早いのが特徴で、こりゃいいや、味を比べてやれと、元気を取り戻し調理に入ったのがこの商品とのご縁の顛末なのである。
 早速、オリーブオイルをフライパンに敷き、ハムと玉ねぎをほどよく炒めたら、麺を投入。これは、まさに給食で食べたソフトめん。添付の粉ソースを混ぜ完成。何と簡易で便利な女房いらずの商品である。
 さて実食。おー、これは給食のスパゲッティナポリタンそのものである。めんは乾めんではなく半生めんだが腰がなく、ユルユル。ソースはケチャップ味が立っていて、良い意味で安っぽい味。ありきたりだが昭和の懐かしき味という形容がドハマリな一品なのは確かである。
 この商品はマルメイ食品が製造販売していたが1967年マルメイ食品が高森興産に事業譲渡(面白いことにパッケージにマルメイの名前をそのまま使用)。その高森興産も2010年に民事再生法を申請。五木食品(株)100%出資の高森興産(新会社)に食品製造事業を譲渡するという変転を辿っているが、商品自体は変わらずに販売されている。創業当時は「喫茶店ブーム」、昭和の喫茶店で食べた「ナポリタン」を家庭にもというのがスローガンで、熊本にいた当時の子供たち(私と同世代だな)のほとんどは食べているまさにソウルフードに相応しい商品だと言えるのではないだろうか。現在「マルメイナポリタン」は進化して、マルメイ濃厚ナポリタン、ミートソース味、カレー、タラコ、ペペロンチーノとバラエティーに富んだ商品も出している。
 因みにパッケージはにわとりのイラストで、それがトレードマークらしいのだが、いまだに何故にわとりなのかは、誰も分からず、謎なのだそうだ。ひょっとすると創業当時の会社の方々もすでに鬼籍に入っており、会社の人間もすでに分からいのではという噂なのである。それでは、本題に入るが、「マルメイナポリタン」とNo.18「ソフトスパゲッティ式めん」、誰が見ても、どちらかがパクったとしか思えないのだが、当時問題にならなかったのだろうかと思えてならない。似たような商品を出すのは良いが、パッケージデザインまでほとんど同じなのである。これは現代なら相当ヤバイことだが、昭和の時代はやはり長閑(のどか)な時代だったのか、それともどちらともメジャーな商品にはならなかったので、そのへんは穏やかに煙を立たせなかったのか、ついつい要らぬことを考えてしまうオジサンの悪い癖がまた出てしまう。
 それでは、この二つの商品、軍配はいかに。まずは、皆さん食べ比べてみて下さい。これは相当好みが分かれるのではないか?私の好みは二つの投稿を読み比べていただければ分かるのではないだろうか。あえて言えば、日常食べるのは「ソフトスパゲッティ式めん」、偶(たま)に食べるのは「マルメイナポリタン」という答えを軍配に替えさせていただきたい。

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