No.109 新潟県新潟市中央区万代の「万代そば」のカレーライスは、今や新潟ソウルフードの頂点に上り、そして十郎の三大真っ黄ィ黄ィカレーの一つなのダ(ガタガタ言わせてもらうぜ新潟旅編②)

 新潟の二日目、一度も目を覚ますことなく爆睡したため(最近はこんなことは滅多にない)昨日の疲れは無いとは言えないが目覚めは良く快調であった。時計を見ると7時を過ぎていたために、こりゃアカンとシャワーを浴び着替えてホテルを出る。何にそんなに忙しいのか、朝飯である。モーニングと言ってもホテルのではない。朝カレーを食べに近くの万代バスセンターに急いだのである。ここに新潟市の人では知らない人はいなだろうと言われている名物バスセンターカレーという真っ黄ィ黄ィカレーがあるのである。現在では新潟人のソウルフードなどと言われるほどに成長したカレーライス。それではお味はと、訪れない訳にはいかないと向う。目的地はホテルからは萬代橋方面に真っすぐに進み、万代一丁目の信号を左に曲がり150メートルほど歩いた万代バスセンタービルの1階にある。朝の散歩にもちょうどいい距離。お空も夏の終わりの雲一つない青空、お腹も自ずから空いてくるというもの、足取り軽く新潟の朝を独占したのであった。この万代センタービル周辺は新興繁華街で若者が多く集うオシャレ感漂う地区、伊勢丹、NGT48劇場、マンガアニメ情報館、大通りを挟んで新潟日報本社の一際目立つ高層ビルもあり、新潟市の新文化を担う雰囲気を醸し出している場所でもある。

 さて、開店5分前に到着したが、すでに数名の客が店の前で待っている。実はここバス待ちの人のためのただの変哲のない立ち食い蕎麦屋なのである。厨房の上の看板にも、そば、うどん、カレーと大きな文字で謳われているが、徐々にカレーライスが突出してしまい、現在ではカレー屋がついでにそば、うどんを出しているという状態になっている。店内にはすでにカレーのスパイスの匂いが漂っている。開店と同時にチケット販売機に10人ほどが列を作りだしたのでオジサンもその尻尾にくっつく。注文はミニカレーライスと決めていたのだが、どうもこういう時に人の良さが出るのである。店の売り上げを考えて、もう一品野菜天そばもと気持ちがぐらつきチケット購入。なぜミニなのか、ここは盛が良く、ミニで普通の並盛と同じだとの情報を仕入れていたためである。チケットを持って受け取り場所の厨房前へ。すぐに注文品が目の前に、横に調味料類が見える。あるではないかウスターソースが…。待てよ、これはここで掛けなければということか。オジサンは、はじめに何もかけずに食べて、その後、味変にソースなのである、普通はそうでしょう。牛丼でもはじめから玉(卵)をかける野暮天を見ると、つい、このバカ、初めに素で食べて、その後、味変で玉を掛けるのだろうと心の中で呟いている時がある。特にこの黄色カレーは、そうでなければいけないんじゃない、とそれぞれのカウンターの上に調味料を置いとけと叫びたくなったが、ここは大人である、そんな愚弄ことはしない。またソースを掛けに戻ってこようと、野菜天そばに一味だけかけスタスタと自分が食べるカウンターを探すのであった。実はオジサン、真っ黄ィ黄ィカレー体験を何度もしている<通>なのである。黄色カラーといえば、浦和競馬場の里美食堂(No.77)。東京都台東区入谷の東嶋屋(後に紹介)が有名だが、どちらも何度となく通い、黄色カレーライスは食つくしてる。まず言えることは、山吹と蛙、紅葉に鹿、月に狩りと同じように、黄色カレーライスとウスターソースはセットなのである。故にウスターは何時もカレーの横になければならない。分かってチョンマゲである。

 話がそれてしまったが、それでは、初めてのバスセンターカレーをと、スプーンでよそって口に入れる。最初は、ただのカレーと思いきや、そこはかとなくスパイスの香が後から追ってくる。辛くはないのだが、だからといって凡庸なカレーではない。かと言って、そんな奇抜なカレーでもない。今まで食べたこのないカレーなのは確かである。これは癖になるなと、何となく人気になるのは頷けるような逸品。そして、野菜天そばを啜る。いつの間にか、ついでにあるような可哀そうな状態になってしまった蕎麦だが、こちらは可もなく不可もなし、THE普通の立ち食い蕎麦屋のそばであった。これはカレーに座を奪われてしまったのも肯けたのである。
 この万代バスセンターはバス交通が充実している新潟市における拠点のような場所、センタービルの中はショップやイベントスペースもあり、ただの待合施設ではない。オジサン、新潟駅前に立った時、やけにバスが行き交っているなが一番の感想であった。地方に住んでいる方々はマイカーを持っているのが当たり前、どんどんバスなる乗り物が消滅していっている時代に、この街は何じゃらほいというのが率直なところ。私たちの年代では、こういう状況で頭に浮かぶのが今太閤・田中角栄。新潟県の二大バス交通会社は新潟交通(新潟市)と越後交通(長岡市)だが、越後交通は言わずと知れた田中ファミリーの会社(現取締役社長の田中直紀氏、角栄の娘・真紀子の夫)。この光景は角栄が著した「日本列島改造論」の実践的な姿の残滓なのか、要らぬことを考えるようになるのも旅の妙趣なのである。

 また、話が横に逸れていきそうなので…元に戻すと
 確かに小カレーでもかなりのボリューム、それに野菜天そばを追加、とにかく全て残らず食べた終わる頃には店は満員。その9割がカレーライスを食べていた。また旅行中に一度来たいが無理かなと、屋上のイベント会場まであがり、しばしの休憩。そして本日の旅の目的地、越後一之宮弥彦神社に向かったのであった。

*注 表題写真の万代カレーは光線の影響で余り黄色くありませんが、実物はもっと真黄ィ黄ィです。悪しからず…。

名物 万代そば(【旧店名】 浦浜農園そばコーナー)
ジャンル 立ち食いそば、カレー、カレーうどん

お問い合わせ      
025-246-6432
予約不可

住所      
新潟県新潟市中央区万代1-6-1 バスセンタービル 1F
交通手段             
新潟万代バスセンター内(新潟駅から100円区間)
新潟駅から徒歩7分
新潟駅から713m

営業時間             
08:00 – 19:00
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

支払い方法          
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可

立ち食いカウンターのみ

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