愛知三大袋めんは、西三河の「キリマル」(No.20で紹介)と東三河の「ポンポコ」(No.49で紹介)。そしてしんがりに控えしは、本日ご紹介する「寿がきや」と言われているが、関東人でも馴染みがあり、名前を知られているのではないかと思う。何故か、70年代ぐらいまでは、関東でも「寿がきや」食品は力を持っていて、メジャー食品だったからである。そして、いつのまにか、その姿は、オリエンタルカレー(No.35で紹介)と似たような形で消えてしまったのである。
想像するに、後発の大手メーカーと熾烈な市場争いをするより、名古屋という大都市を持つ愛知県周辺での城固めのほうが効率で有効だと、販売戦略を変えた結果の表れだろうと思う。現在では山田うどんや他の埼玉県集中型チェーン店の先駆けと言ってもよいのが、この「寿がきや」のような気がするが如何であろうか。
実はこの「寿がきや」関東人には食品しか知られてないが、愛知(名古屋地区、尾張地区、三河地区)、静岡、岐阜、三重、滋賀、大阪、京都、兵庫と一府7県でラーメンチェーン店を主にスーパーのフードコート等で展開しており、関西方面では即席めんよりもそちらのほうで有名らしい。
※お店のsugakiya公式WEBサイト、メニュー 一覧
しかし、今回は愛知三大袋めんの一角として即席めんとしての「寿がきやラーメン」に話を集中したいので、ご了承ください。
「寿がきや(スガキヤ)」の歴史は長く、ルーツは創業者である菅木清一氏で、弟である菅木周一氏と義兄である森本弘次氏と共に、昭和21(1946)年に名古屋の栄で創業した甘味の店「甘党の店」をルーツとする。 昭和23(1948)年にはラーメンも提供するようになり、店名を創業者の「菅木」から取って「寿がきや」に改めた。そして中華スープの粉末化にはじめて成功したのは、この会社で<詳細はHP寿がきやのあゆみ>、即席めんのスープに拘った「寿がきや」は現在でこそ、名店ものの再現ラーメンがあるが、インスタントラーメン業界で1番再現率が高いのは「寿がきや」で100%の再現率を誇っているらしい。
ということは、即席めんのスープは、ほとんど寿がきやチェーン店のラーメンと変わらないということ、これは試食が楽しくなってきた、とオジサン、ニタっと笑ったのであった。そして、ネット販売で「寿がきや 即席SUGAKIYAラーメ」12個入り1,671円+税を購入したのであった。朝アマゾンで注文すると、ビックリしたことに、夕方には商品が自宅に到着。一体現在の流通はどうなっているのじゃいと、逆にこのスピードに驚かざるおえないオジサンがいた(流通のアマゾン一人勝ちとはこのことか)。早速、このスピードに合わせるかのように実食。袋を開けるとビニール容器に縮れたノンフライめんが載せてあり、他の即席めんと様相が違う。粉末の粉スープとオリジナルかくし味と謳った袋が各一つ入っている。まず少し驚いたのは、このラーメン和風とんこつ味なのである。スタンダードならば醤油味だろうと思いきや、これは何故か?やはり既に、関東、東北など意識化にないという表れが、このスープに出ているのであるとオジサンは直観するのである。粉末スープと大仰なオリジナル隠し味のスパイスを入れ完成。ネギと市販のシナチクを加え実食。これは和風ならぬただのあっさりトンコツ味。どこぞで食べたような、そう「うまかっちゃん」(No.38で紹介)とそっくりと形容したら当たらずとも遠からずなのではと。ふっと数十年前を思いだす。寿がきやのインスタントラーメンはスタンダードの醤油味であったような。完全に関東撤退とともに、トンコツ(それもブームの時)に切り替えたのだろうか?さすが名古屋人、目ざとい変わり身の早さよと言いたいが、何だかしっくりこないばかりか、味もなんだかなーと、名古屋メシの好きなオジサンは食べながらボヤクのであつた。そして、これ本当にお店で食べてるのと首を傾げざるをえないのであった。因みに名古屋ソウルフードの最近の順位は12位(1位台湾ラーメン、2位ひつまぶし、3位きしめん)と地味目であることをお伝えしておく。
●西三河のご当地ラーメン『キリマルラーメン』の公式WEBサイト
https://kirimaru.jp
●東三河のご当地ラーメン『ポンポコラーメン』の公式WEBサイト
https://yamamotoseifun.co.jp/
寿がきや食品株式会社
住所:愛知県豊明市沓掛町小所189
電話:056292-1391
公式HP:https://www.sugakiya.co.jp