No.49 愛知県豊川市の山本製粉の「ポンポコラーメン」は愛知県三大即席麺の一つだった。

 ご当地ソウルフル即席麺第5弾はNo.20「キリマルラーメン」に続き愛知県の即席麺をご紹介したい。東京駅でたまたま開催していた「ご当地即席麺フェア」で、ネーミングが可愛いので購入したもので、その名は「ポンポコラーメン」。この可愛いいが妙なネーミングの「ポンポコラーメン」(東三河)「キリマルラーメン」(西三河)「スガキヤラーメン」(尾張―後日紹介)と並び、愛知県三大即席麺の一つだそうだ。私当然のごとく知りませんでした。
 しかし、この即席麺、東三河在住で知らない人はいないと言われるほど親しまれていて、小さい頃から大人になるまで、そして老人になっても、小腹がすいたら「ポンポコ」で決まりと言っても過言ではないそうだ(ホントか)。そんなに地元民に愛されているのだからこれぞソウルフードの鏡のような存在であることは確かなのだが、これをたまたま百ぐらいの(因みに全国のご当地即席麺は1,500余りあるらしい)アイテムの中からパッケージだけを観て購入した自分の直観力は何て凄いのだろうと自惚れながらも、これも何かのお導きかなと現在原稿を書きながら思っている次第なのである。
 まずは、この「ポンポコラーメン」は大正5年に創業の老舗製粉会社、山本製粉が昭和39(1964)年に製造販売したもので、すでに60年近く販売し続けているのだから、購買客を確実に掴んでいるということだろう。この製粉会社、現在では「ポンポコ―醤油、味噌、塩」の他に「ポンポコ焼きそば」やカップ麺、即席うどんなどかなりの数のアイテム商品を出しており、ヨーロッパやアジアにも世界進出も果たしている会社だそうだ。そんな大きく展開している「ポンポコ」が何故東京では見つけられないのか、即席ラーメンの競争の激しさを伺わせる一コマだが、地元民という確実な顧客に愛され続けていることは、何よりも生き残るための最高の戦略なのだということを示しているのではないだろうか。
 さて、実食に入りたいが、今回は塩味しか置いていなかったので、それで勘弁していただきたい。麺は私がこうでなきゃいけないと思っている油麺を使用し、少し縮れた中細麺で、スープは超アッサリの塩味。食べ終わると何だか物足りなさ感は否めないが、癖がないので野菜などふんだんに入れ、辣油や酢で味変するのに最適で、小腹がすいた時には絶好のオヤツになるのではないか。まあ即席麺は、この程度なのが飽きがこなくて長く食べ続けられるのではと思うのである。定番の醤油を食べてみないと何とも言えないが、長続きしているご当地即席麺は奇を衒うことなく、スタンダードな味を持続しているものが多いような気がする。
 考えてみると、ご当地即席麺だけでなく、メジャーな即席麺も長く持続しているものは同じことが言えるような。普遍的に長続きするものは、それほど手を加えないで、あまり作為のないものが生き残るのかもしれない。そういえば、あまり凝ったラーメン屋は、はじめだけで長続きせずに消えてしまっているように感じるのは私だけであろうか(それは全ての世界で言えるような)。これからラーメン屋を開業しようと考えている人も「不易流行」※1「無為自然」※2を心掛けてもらいたいものである。話が妙な方に向かいそうなので本日はこれまで、お粗末さまでした。
 あ、No.36「ぽんぽこおやじ」と「ポンポコ祭り」などと称してタイアップすると面白いと思うのだが…(冗談です)。

※1「不易流行」
いつまでも変わらないものを大事にしつつ、新しいものを少しずつ取り入れていくこと。松尾芭蕉が示した俳諧の理念でもある。保守と革新の絶妙なバランス(中庸)が実は表現の光輝を醸し出し、その最大の見本が芭蕉の句であると十郎は思っている。

※2「無為自然」
老子と荘子の思想の核であり、小賢しい作為(知や欲)をすて、自から然りのままに生きるべしという教えだが、作為をしないは何もするなということでなく、無為こそが究極の作為であり、決して作為との対立することではなく、作為の止揚(低い次元で矛盾対立する二つの概念や事物を、いっそう高次の段階に高めて、新しい調和と秩序のもとに統一すること)した姿が無為であるということ。

山本製粉株式会社
住所:愛知県豊川市小坂井町八幡田37番地の1
TEL:0533-78-3131
FAX:0533-78-2163

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