No.94 東京都新宿区馬場下町「メルシー」閉店で思うこと(大学のソウルフード③)<緊急投稿>

 早稲田の「メルシー」が閉店したとのこと耳に飛び込んできた。実際は少し休み、その行く末を考えようという、前向きな?休店らしい。やはり「メルシー」も店主の高齢化と後継者不在という<50年問題>(No.73参照)を抱えたようだ。
 実は、大学のソウルフードの早稲田大学編で、この店を取り上げようという矢先だったので、オジサン大変驚いたのであった。早稲田大学関係者のソウルフードといえば、「メルシー」のラーメンで決定(キマリ)だろうと、これは誰からも批判の矢を面を浴びせられないなと、安心して、何年振りかの訪問を画策していたのであった。実際統計を取っても「メルシー」だったらしい。
 早稲田は40代に仕事関係で、よく通うことが多かった。さすがに私学の雄で、マンモス大学だけあって、大学街としては、全国一と言っても過言ではないと思わせるほど、活気があり、絵になる街なのである。しかし、数年前に訪れた時は、なぜだか、街は以前より整備されて、清潔にはなっていたが、どことなく活気はなくなったような気がした。まあ、それは早稲田に限ったことではなく、どこの大学街でも似たようなものだが…(何故なのかな)。

 その頃、よく食べた早稲田界隈の店は、「キッチンオトボケ」(洋定食)「三朝庵」(大衆蕎麦屋)「三品食堂」(丼もの屋)と「メル―シー」だった。まあ、この四店舗は、早稲田の学生では知らない人がいないほどの有名店だが、その中でも「メルシー」の頻度が高かった。「キッチンオトボケ」は年齢的にあのメニューは重く、「三朝庵」はビルも建て、儲けすぎたためか、出す物出す物が緩く、こんな老舗なのに大丈夫かよと思い、いつの間にか入らなくなり(やはり閉店した)、「三品食堂」はさすがに、この年齢で、この店はないよなと、一、二度、話の種に入ったきり。その中でも、他と比べて際立っていたのが「メルシー」だった。数年ご無沙汰だったが、早稲田に行く時は「メルシー」に寄るというのがオジサンのルーチンだった。飽きないのである。年齢を重ねれば重ねる程、その衒いの無い一品が、こちらの舌に刺さってくる、そんなラーメンなのである。そして、ラーメンだけでなく、ここはラーメン屋なのか、洋食屋なのか、はたまたミルクホールなのか、というその昭和の風体が、そそるのである。トンコツや家系や二郎系で育った若者には、一生理解不能だろうが、両方の旨さを分かる自分の年代に感謝なのである。あー、あのポークライス(ケチャップ味)もチャーハンもこの世から消滅してしまうのかと思うと、残念至極で、ある種の喪失感が体に巣くうのである。そう言えば、我が母校近くの江古田の「愛情ラーメン」がなくなった時もこんな感じであった。オジサンの二度目の喪失感である。

この「メルシー」がなくなってしまうということは、早稲田の街としても大損失だろう。

 「メルシー」のない早稲田の街は、クリープのないコーヒーなのである(古いよな)。いや「画龍点睛」を欠く街と今後言われてしまうのではないかと思われるほど「メル―シー」は早稲田学生街にとって重要な店なのである。勝手な言い草だが、是非とも再開のメドをとお願いして、この投稿を終わらせたい。

メルシー(休業)

ジャンル ラーメン、オムライス、カレー

住所      
東京都新宿区馬場下町63

交通手段             
東京メトロ東西線「早稲田」駅(3a出口)から徒歩1分
早稲田駅(メトロ)から94m

営業時間             
月・火・水・木・金・土
11:00 – 19:00

日・祝日
定休日

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください

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