No.87 愛知県名古屋市「コンパル」栄西店のエビフライサンドと愛知モーニング考-(名古屋めし食いつくし編②)

  哲学は英語でPhilosophyだが、その語源はギリシャの Philosophiaという言葉で、意味が「知識の愛」というのだが、愛知県は、読んで字のごとく「知を愛する」と書く県で、哲学の県なのである。それ故なのか、実際、発明発見の県で、アイデアに富むものを多く生み出しているのをご存じだろうか。また、社長さん輩出率が全国一番というのも、それを現わしている証拠なのかもしれない。パチンコ、豊田佐吉翁の動力織機、日本信販の月賦、コメダ珈琲店、スギ薬局、ミツカングループ、カゴメ株式会社、ポッカ、カレーハウスCoCo壱番屋、コメダ珈琲店、NOVAホールディングス、スーパー銭湯(「竜泉寺の湯」)、マンガ喫茶、冷温式自動販売機(ホットとコールドがある自販機)、えびせん、きしめん、ひつまぶしなど、メジャーで全国区に広がる発祥アイデア品や企業や食品などが目白押しなのである。その中でも愛知県の喫茶店のモーニングはそのユニークさで注目を集め、まだまだ進化を続けているアイデアの一つではないだろうか。やはり、名古屋なのだから、ここは、ホテルの朝食などをとらず、モーニングへ行って、2023年7月時点での愛知モーニング事情を取材しなければ、日本唯一のソウルフード研究家?としては、画龍点睛を欠くと思い、旅行の3日間の朝は喫茶店に足を運んだのである。今回は愛知県の三つのモーニングを紹介してこの頁を終わらせたいと思う。まず一つは愛知県の一地方都市常滑市、二つ目は名古屋市のごく一般的な店、そして三つ目は超有名な喫茶店を選択したが、これだけ分かりやすいバリエーションなら、少しは愛知モーニング事情が掴めるのではないかと自負しているしだいである。因みに喫茶店のモーニングは愛知県の一宮市と豊橋市が発祥だという説と、いや違う広島県広島市だという説がある。まあオジサンにはどちらでもよいのであるが…。

 まずは、前回(No.86)ご紹介した私のオリジンの場所・常滑駅前の「キャニオン」のモーニング。何せ朝10時に常滑に着いたのはよいが、開いているのは隣接のスーパー「マルセ」だけ、そこで墓にお供えする花とお酒を買い、さてと、休憩場所を探していると、目の前にシックな木造のレストラン風の店を見つける。入口に営業中と書いてあるので迷わず入店。店内は相当年季が入っているが、広々とした空間。同様にとうの経った(失礼)お母さんがそれでも明るく笑顔で挨拶してくれる。真ん中の大きなテーブルに案内され着席。客入りは全体のテーブルが半分ほど埋まっており、人の気配がない外が嘘のようである。すぐにお母さんが水を持ってきてくれて、ホットコーヒー(350円現在400円に値上げ―2024年2月時点)にモーニングとオーダー。カウンター席の中で旦那さん?が調理担当なのか黙々とコーヒーを淹れ、俯きながらモーニングの支度をしている。3分ほどで志野焼き風のコーヒーカップに淹れたコーヒーが到着。常滑焼ではないのがお愛敬(常滑焼はコーヒーには合わないわな)、でもきっと常滑で焼いたものだと思うのである。まずは一口啜る。酸味も濃くもちょうどいい普通のコーヒー。しかし、疲れた体には沁みるのである。まもなくモーニングが目の前に。大皿には厚めのバタートーストと胡麻ドレッシングの掛ったサラダに輪切りのバナナ。別添えにゆで卵が運ばれる。これで0円だから愛知モーニングは凄いのである。家で朝食を摂るより、ここで食べたほうがコスパがいいのではと考えさえられるのが味噌である。モーニングも味はどこにでもある凡庸な味だが、これに不平を言う客がいたならば、もうどこかへ出て行ったほういいがなである。こんな人の気配がない町で、こんな賑わっているのは、やはりこのモーニンのおかげだぎゃな―。ということで満足して「キャニオン」さんを出たのでした。

 2件目は、2日目の朝、私が宿泊したホテルからすぐの地下鉄栄町にある喫茶店「アインス」を訪問。実はこの喫茶店の斜め前にある「コンパル」という名古屋では超有名な喫茶店でモーニングしようと思ったのだが、長蛇の列、こりゃいかんと3日目にリベンジするべく、ただ何となく喫茶店があったので入ったのであった(「アインス」さんごめんなさい)。ところがこの喫茶店、昭和36年創業で、オジサンと同級生。元祖名古屋の喫茶店と言われてるほど地元市民に親しまれているらしい。故にウルサイ観光客がいない。それから未だに全席喫煙OKという、スモーカーには喜ばしき店なのである。オジサンは50歳の時にきっぱりと煙草を止めたのだが、周囲で煙草を吸おうが全然気にならないタイプというか、何故喫茶店や居酒屋で煙草がダメなのか、理解に苦しむほどの喫煙擁護派なので、こういう店があって、まだまだ世の中捨てたものではないなと、嬉しいかぎりなのである。人がそんなに多くないというのは、その禁煙派からは毛嫌いされているのだろうと思うが、オジサンには並ばずに入店できるのは結構なことなのである。それよりも喫茶店ごとき(失礼)で並んで待つなどは狂気の沙汰ではないかと思うのだが、如何だろうか。
 さてと、長方形の細長い空間にいくつかテーブル席があるという、ザ駅ナカ喫茶という風体の店だが、通路側の奥に腰を落ち着ける。早速おねーさんがメニュー見せてくれる。ここはコーヒーとモーニング(トースト<バーター&ジャム>とゆで卵)で500円。+300円追加でハムエッグとサラダが付いてくるスタイル。ここはアイスコーヒーとモーニングでワンコインで出ることにする。しかし、さすが都会、常滑に比べると段ちで高い。これでは東京でモーニングをしているのと大差はないのではと通路側の景色を眺める。隣の「コンパル」は先ほどよりも列が長くなったような…。と、おねーさんがオーダーの品を運んでくる。オーダー品、どれも可もなく不可もなし。当たり前である。喫茶店のモーニングでそんなに旨いものを期待するのが間違っているのである。久しぶりに煙草の煙をまじかに吸って店を出たのであった。

 さて、3件目は昨日のリベンジということで朝起き「コンパル」栄西店へ直行。朝8時開店。本日は日曜日なので、朝はそれほどは混まないだろうと見込んで、7時45分にコンパルの前へ。ところがすでに10人ほどの列。人気のほどが伺える。この「コンパル」大須店を本店に名古屋市内に6店舗を展開する人気喫茶店。ここよ有名にしたのはバリエーション豊富なサンドイッチで、その中でもエビフライサンドはあの名古屋嫌いのタモリの舌さへも唸らせたとい一品(ホントか)とか。開店と同時に難なく入店。ここも「アインス」と同様、ウナギの寝床のような長方形の店。着席すると同時にモーニングメニューを確認。何と東京と変わらず、名古屋モーニングの特徴は一つもない(写真参照)。そうここの売りはサンドイッチなのである。当然名古屋人のソウルフードとも謳われているエビフライサンド(1,050円)を注文しなければ意味がないのだろうと、モーニングをパスして注文する。お客さんもほとんどサンドイッチを注文している。飲み物は、これもまた有名なコップの中の大量の氷に、カップのコーヒーを注ぎ込む珍妙なアイスコーヒー(450円)を注文。席はすでに満席で、二巡目の客が列をなしている。こりゃドエリャー人気だがなと、期待を膨らませて、エビフライサンドを待つのであった。10分ほどで、期待の品が目の前に、皿には三つほどのエビフライが並び、かなりのボリュームである。まずコーヒーを氷の入ったグラスに注ぎ、アイスコーヒーにして啜る。このコーヒーも可もなく不可もなし。さてと一つ目のエビフライサンドを口に頬張る。中にはエビフライ3本が千切りキャベツと卵焼きに挟まり、かつソースとタルタルが混じり合った何とも形容し難い味のソースが絡まって独特な風味のサンドイッチに仕上がって、結構な塩梅である。サンドイッチ三つをペロリと平らげ(血糖値爆上がりだろうな)店を出た。テイクアウトも人気で、持ち帰り客もかなり並んでいる。他のサンドウィッチもさぞかしと思うが、これだけの異様な人気がオジサンには理解できないのであった。名古屋の人は並ぶのが好きなのかなー。それとも、暇なのか(失礼)
 <まとめ>モーニングに関してだが、30年ぐらい前に常滑の喫茶店に入った時のモーニンが、超絶(300円のコーヒーを注文すると、ひっきりなしに食べ物が出てきた記憶がある)だったので、今回は少し肩透かしを喰らってしまった感がある。世の中が昔より世知辛くなったのかなと残念な気持ちがした。世知辛くではなく不景気なのだな。

キャニオン
ジャンル 喫茶店
予約・お問い合わせ:0569-34-7117
予約可
住所:愛知県常滑市鯉江本町5-85
交通手段:名鉄常滑駅より徒歩1分
常滑駅から140m
営業時間
07:00〜17:30
07:00〜10:00 モーニング
日曜営業
定休日 木曜日
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

アインス 栄中地下街店
ジャンル 喫茶店、ケーキ
予約・お問い合わせ:052-962-7136
住所:愛知県名古屋市中区栄3-5-12 栄 森の地下街
交通手段:栄駅(名古屋)から45m
営業時間
月曜~金曜日 7時00分~19時00分
土曜日 8時00分~18時00分
日曜日 8時00分~18時00分
モーニング ~10時
禁煙・喫煙
全席喫煙可

コンパル 栄西店
ジャンル サンドイッチ、喫茶店、カフェ
お問い合わせ:0569-34-7117
予約不可
住所:愛知県名古屋市中区栄3-5-12 栄 森の地下街 南一番街
交通手段:地下鉄東山線 栄駅改札すぐ
栄駅(名古屋)から58m
営業時間
8:00~21:00
日曜営業
定休日 元日
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
席・設備
席数:59席
個室なし
全席禁煙

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